『Titan Chaser』(switch)感想

GW初日からゲームをクリアして良いスタートを切りました。

夜の郊外へ出て、街に迷い込んできてしまった巨大なモンスター(作中ではタイタンと呼ばれている)に光を照射し、元の住処へ帰してあげるアドベンチャーゲーム。
4話+α構成でやることもシンプル。車内にターゲットの情報と帰し方が書いてあるので、それに従って車を走らせ、たまに歩いて目的のものを探す。
遊んでいる時間のほとんどが一人で目的地を探して走ってる時間で、主人公の独白で通りがかった場所にまつわる話が聞けるくらいだから、アドベンチャーというよりは雰囲気を楽しむドライブシミュレーションだった。

他の誰もいない静かな道路を、誰かが残したミックステープを聞きながら、得体のしれないタイタンを探して車を走らせているととてもさみしい気持ちになる。その空気が寝る前のリラックスにぴったりだった。
タイタンを倒すでも捕まえるでもなく、帰してあげるっていうのがいいよね。


外は誰もいないから、水にさえ入らなければ基本的に好き勝手走れるのが楽しかった。道のない草むらを爆走してショートカット、ドアを開けたまま走行、燃料や環境問題を気にせずエンジンをふかしたままで車を離れても怒られない。時間制限もないので方向音痴にも安心。

操作が独特で、車を走らせるためには現実でやるのと同じように、ドアを開けるところからひとつずつ操作しないといけないのは個人的にはすこし面倒だった。動かしたいものに結構近づいて対象を画面中央に合わせないとアクションできないからまどろっこしい。

あと拡大以外の操作説明がどこにもないので、最初は自分の部屋すら出られなくて詰むかと思った。
Xが決定、Aでジャンプ(運転中はサイドブレーキ)、ZRで前進、ZLで後退。動けなくなったり水没したら車内のトランシーバーの赤ボタン(SOS)で助けを呼べる(これ攻略を探すまで気がつけなかった)。

セーブの仕様も癖があって、チェックポイントから再開するとき、章の最初からやり直してメニューから直近のチェックポイントに戻れるんだけど、そうすると主人公が同じことを言うので進行がリセットされている気がする。後から考えれば中断しないでSwitchをスリープモードにすればよかった。1話が短いから巻き戻ってもそんなに気にならないけど、毎回ちょっとヒヤヒヤする。見逃したところをもう一回聞けるから一長一短かも。

ネタバレを含みます
エンディングの分岐はぜんぶ見た。
どれも今後を想像したくなる感じで好き。自立ルートが一番好みだった。

タイタンが近づいてきたときの足音や、雷でクラーケンの姿がはっきり見えたときちょっと怖かったから、時間がかかっても多少部屋が窮屈でも、タイタンに直接出会う前の平穏な生活に戻りたいって思うだろうなって。
待遇のよさを見てもあの会社は人の入れ替わりが激しそう。
結局街にいる人は不便が起こっている原因を頭ではわかってるけど、まだタイタンと共存しはじめたばかりで行政も手探りなんだろうなというのが端々から伝わってきて面白かった。エンディングのあと、ほんの少しでも後日談みたいなの見てみたかったな。のんびりやってたから最後の話は衝撃だった。

ゲームとしては大味だったけど雰囲気が好みだったので楽しかったです。続編あったらまた遊びたい。