『囚われのパルマ』ハルト編感想

久々に乙女の心を揺さぶられた良いゲームだった
まだ1周目終わったところで、スチル見る限りエンドはあと2つありそう
他のエンドも見られたら追記します
元はスマホの恋愛シミュレーション
かなり前にゲーム雑誌で見てから絵の雰囲気が好きで気になってはいた
マクロスΔのキャラデザと同じ人と聞いたらね
できればスマホでやりたかったけどAndroid9.0以降に対応してなかったので、終始Switchの携帯モードでプレイしました
縦にしてスマホの雰囲気を楽しんだ
ストーリーは「私」が突然相談員として島に連れてこられて、ハルトの記憶を戻さないと帰れないと半ば脅される感じでしぶしぶ引き受けてコミュニケーションを重ねるうちにいろいろ思い出しながら親密になっていく、って感じ


乙女ゲームってある程度キャラが立ってるやつと自己投影するやつとあるけど、このゲームは完全に後者で、しかもスチルに影すらない徹底ぶり
操作はスマホ用だけあってタッチ操作のがよかった
コントローラーだと大事なところがほぼカーソル式になってしまうのでもどかしい
せめて会話ログとスキップくらいはボタン当ててほしかったかな
全体のストーリーはミステリー色はたしかに強かったけど推理して答え合わせを楽しむ感じでもなく、けっこう予想したそのままで大味に思えた
主軸はハルトと会話して心を開いてもらうことだからしょうがないんだけど
とはいえ、黄金の蜂計画のことで狙われないために人為的に記憶を消すしか選択肢がないっていうのはどうなんだろう
ハルトの同意があるとはいえ、海外に逃げるとかもう少し穏健なやり方があったんじゃないかな〜と思った
結局なんで最初に記憶なくしたのか細切れであやふやだからもう一回ちゃんと読もう
1周目は真ん中の結婚ルートだった
大事なのはすべて忘れても黄色のアネモネのことを覚えていたことと、「記憶を何度なくしても君のことを愛してる」って告白にあると分かっていても、島の外に出てからの諸々がおいしいとこなのに~と思ってしまう
告白していきなり結婚式挙げてあっさり終わったのがさみしい
テレフォンも島を出た後の話か別時空だと思ってたのに、時間制限がかかってるってことは島内での話だよね
DLC面会は謎設定が多そうでまだ見る勇気がでない
ゲーム部分は、基本的に話題を探しに出かけて、話すことを見つけたらLINEみたいな形式で彼と連絡を取り合うのが主なコミュニケーション
ある程度進んだら面会ができるようになってストーリーが進む
一般的な乙女ゲーって意中の人と結ばれるために正解を探すことが多いけど、自分の考えてることをそのまま出せば話が進むので気が楽
選んですぐ「これ選択ミスったな〜」って反応が返ってくるんじゃなくて、受け入れてくれるのが好きなところ
なかなか会えないことへの配慮なのか、彼の生活をのぞき見してそこから話題を見つけたり部屋に置くものを差し入れできるのも自分色に染めているようで楽しい
人間として見てなくて捨て猫のようすを見守りながらエサあげてるみたいな背徳感もある
差し入れもシリーズものがあって、全部渡したら見られる特別面会が全やりとりの中で特に好きだった
中でも絵の話と遊園地の話
絵の話は、部屋のなかでハルトが何をしてるかはカメラでざっくりと見えるけど、もっと生きてる感じを脳内で補うのにもってこいだった 彼がどう世界を見てるかって筆運びに表れると思うんだ
慣れないながらわざわざ原画を送ってくるのもいじらしい この回で完全に惚れてしまったよ
遊園地はハルトが自分から「私」とどこかへ行きたいって思ってくれていたことと、部屋にいる間こうなったら楽しいだろうなって計画立ててたことが分かるのが良い 島の外に出たあとの希望を感じる
私は希望にすがる話が好きなのかも
ただ買う前から懸念してたことで、親密になるとこまではかなり楽しいのに一定の距離を超えてからはやっぱり気が引けちゃったので根本的に乙女ゲーに向いてないな~というのは改めて思った これはゲームが悪いわけではない
とにかく期待以上に乙女の気分を楽しむことができて面白かった!