劇場版『DEEMO サクラノオト -あなたの奏でた音が、今も響く-』感想

新解釈DEEMOを覚悟して臨んだので、予想してたよりは良くも悪くもDEEMOだった
原作好きだからどうしてもゲームとの比較になっちゃうな

ファンでもどこが好きかで評価が分かれそう
話の筋が好きならそこは変えられてないから満足できると思うけど、特定の曲が好きならあんまり勧められないかな

良かったところ

アリスや仮面の女の子が一緒にピアノを弾く

抱き上げて自分が座ってる前に座らせるの良かった
あんなに腕も身体も細いのにどこにそんな力が……

みんな動いてるのがかなり新鮮

Rebornやってないから動きのイメージがあんまりなかった
人形たちの動きも音と相まってかわいい
Deemoの立ち姿と振る舞いが男前でびっくり
手足が長いから様になるね

最初の楽譜を持ってくるところの歩き方と、Nine point eight を弾く前にアリスに弾いてって促すときの立て膝、アリスとセリアの頭を撫でるとこが好き

効果音が気持ちいい

足音の反響と雨の音がすごい
音が流れるときは大体演奏しているときで、それ以外は静かだから音楽を際立たせていた

生活空間

城に寝室があってアリスたちはお城で生活しているのか~ってわかるのが良い
左側の部屋って図書館っていえるくらい広いんだ、とか一瞬だったけど宝箱のなかに譜面と一緒にトロフィー入ってたりして拾えるところは拾う気満々なところは好感があった
ちゃんと階段を降りたところに仮面の女の子の部屋があるとかね
本だけじゃなくて譜面台があるのもなんか良かった
ピアノ弾くときに譜面台は使わないって? こまかいことはいいんだよ

原作ファン向けの小ネタ

曲イラストを踏襲してLeviathanとAnimaとSairaiが流れるシーンは仮面の女の子が絡んでいるのは嬉しかった
Animaが始まる前にパイプの中でアリスとセリアが手繋ぐとこ良い

あとミライがいうように世界が終わりかけてたとか、嵐がきたときにビープ音が鳴るのが夢が現実のアリスと密接に関係していることをはっきり表してていいなと思った
原作でもあったけど病院の座標とか車輪とか匂わせ程度だったから

微妙だったところ

選曲

具体的には別れ際にDeemoが弾くのがFluquorじゃなくなっている
名前を思い出すタイミングとか原作とちがって気になるところが色々あったけどFluquorが変わってたことに比べればどれも小さいことだった
あのシーン一番盛り上がるから仕方ないんだけどやっぱり原作で歌詞も相まって好きだったからそこだけは納得できなかったわ
そのわりにオリジナル曲入ってるし

しょうがないけど原作の感情の盛り上がりは強制プレイの曲があってこそだったので結構へこんだ
でも劇場版は譜面の演奏だけに頼らなくてもミライたちがいて、感情を表すシーンを描けるから、わざわざ曲でも表現する必要はなくなったのかな〜〜!! と考えて心を落ち着けました

わりとコミカライズありき

原作やってるかどうかというよりは、prelude読んでるかどうかで映画の評価が変わりそうだなと思った
そうじゃないとミライ以外の人形がいるのが唐突に見えるし、最後ハンスのことを思い出すときの印象が違う気がする
バレンスキーがアリスのために作った曲だって言ってたから、アリスの調べ=はじまりの歌=nocturne ってことだと思ったんだよね
そしてサニアとロザリアもハンスとアカリとジーノみたいなお互い高めあっていく関係になっていくんだろうなって
なんなら原作好きな人は映画よりコミカライズ読んだ方がいいと思う
ハンスの話だから、いい意味で原作まったく関係ないし原作の細かいところが結構拾われてるので

まとめ

劇場版のパンフレットや他作品とのコラボでしきりに人それぞれこの作品に見出してるものが変わるよねって言われるのを改めて感じた劇場版でした
シンプルな構成だけどこれを音ゲーでやったところが原作の魅力だよ
選曲はともかく、全体としていうほどひどいとは思わなかったのでちょっと安心した
無事に映画館で観られてよかったです