ヘスティア・人魚の恋

14章以来株上がりっぱなしのヘスティアちゃん
今回はキャラクター説明の「極度の悲しみを乗り越えたヘスティアは、一晩の間に成長し美しい女性の姿へと変化した」の補完話でしたね いやーかわいい
記憶があいまいな頃から王子様を待ち焦がれていたのがまずかわいいし、お別れするときもちゃんとお世話になった人に挨拶したいとか、落ち込んで酒飲みまくるとかもかわいい
喜怒哀楽がまっすぐ出るのがヘスティアの好きなところだなー
それを見守る仲間たちも彼女の意思を尊重しているところがよかった
苦しくなるのを分かってて経験のひとつだからと止めないでいたところが好き

大きな悲しみがどうのっていうからてっきり誰か死んでしまうんじゃないかと思っていたのですが、そこまで重い話じゃなくてよかったです
ヘスティアにとってみたら人生のほとんどかけて待ってたから悲しくて当然なんですが
空いた酒の瓶投げつけて挑発するところが好き
絶望を糧に変身して追い返すところは熱い展開だった 特撮の最終形態のときみたいな
ふっきれて自信たっぷりになるとこもいい
すてきな王子様が早く現れるといいね

しかし王子様がセシルだったかー
曲がりなりにも十二貴族のひとつに数えられる名家なのに5年くらいで借金抱えてたってどういうことなんだろう
密猟以外にもいろいろビジネスやって富を築いてたのがダグラスの急死で立ち行かなくなって負債を抱えたとかなのかな セシルもあんまりそういう才能がある感じにも見えないよねえ
あるいはセシルは教派とのつながりがなくてうまくいかなかったのかも このへんは想像をたくましくするほかないですが

あとヤンボーの詠んだ「此の情追憶を成すを待つ可けんや 桃花旧に依って春風に笑む」にパンが引っかかってたのが気になったので調べた
前半は李商隠の書いた『錦瑟』、後半は崔護の『人面桃花』の一部だとか(Google調べ)。ここに限らず意訳を調べるとちゃんと今の状況や近く起こることを言い当てているので、パンはヤンボーが二つの詩を意図的に混ぜてることを指摘したかったのかな
俳句も疎いけど漢詩に至ってはまったくピンとこない
こういうのを見ると教養がほしくなる……

最後に この後に出たSPが人魚姫モチーフなのが苦しい! 声が泡まみれなのが余計に悲しい! なんでそういうことするんだ!
王子様がいないから元の童話みたいにどちらかの命を選ぶ羽目にならなかったのはほっとした
足のあるヘスティアもかわいいけどやっぱり人魚だからこそ彼女なんだよ
解毒剤見つけたら飲む前にカヌーラのことを蹴飛ばしに行くのかもしれないね
ヘスティアはたくましいいい人魚だね