なんとなく感想書いてなかったものまとめ2021

タイミングを逃して感想を書いてなかった諸々をまとめました 年末だし
例のごとくネタバレしかないので続きに下げます

『劇場版マクロスΔ 絶対LIVE!!!!!!』

!は6個 映画館で2回見た
新作映画のタイトル発表を聞いてからもう2年経ってたのがこわい
詳しい友人と直後に感想を話し合ったので満足していた
ワルキューレの曲を映画館の音響で聞けるのが既にアド
こんなにおっぱいだったっけ……って思ったけど前からでした
死ぬのが怖いってフレイアを励ます場面ですらハヤテの生きるとフレイアの生きるがすれ違っててずっと悲しい
ミラージュがはっきりハヤテを諦めて部隊での自分のやり方を確立していたのが嬉しかった
5人のワルキューレを永遠に見ていたいよ〜!
展開を知ってて復習もしたら2回目は別ものだった
ヤミキューレの歌の輪郭が後になるほどはっきりしていくの良い
死ぬ直前にワルキューレのハンドサインしてることに2回目で気づいて泣いた 思い出すだけで泣ける

『劇場版マクロスΔ 激情のワルキューレ』

絶対ライブ1回目を見たあと熱すぎてもう一回見たかったけど上映時間が合わない! という熱を復習に当てた
復習と言いつつ視点がワルキューレ寄りで大枠は同じなのに見たことない話めっちゃあるし時系列も違う……のはマクロスシリーズあるあるらしい なんでそういうことするの?
メッサーの機体の写真見つけるとか最後止めようとしてラスボスと白騎士が刺し合うとか、海で慰霊するのがぜんぶ終わったあとになってるとか
私が見たかったのはハヤテ父の話だったんだけどそこはまるまるカットだったので、いい復習にはなったけどまたアニメシリーズ見返したいな……って気持ちを煽られるだけになってしまった
でも裏切らない聞けたしおぼろげだったところを補完して2回目が別物レベルに楽しめたので良し

漫画『エデンの処女(おとめ)』

男が絶滅して女だけで殖えられる世界が舞台の百合漫画
舞台が園芸部だから読む前は未熟で美しい女たちがあやしい関係になるみたいなイメージがあった
実際は小羽が触れたら壊れそうな関係を持ち前の不器用さでぶっ壊して建て直していく感じだった 再建系百合(?)
百合の王道パターンに疎いけど「異色の百合フェア」の帯が巻いてあったので異色だったらしい
烈火を取り合ってドロドロするのに大事な烈火のために都希を探そうって先輩と協力して色々やってるところが熱くて好き
小羽が鋼のように純粋でまっすぐだからいくらドロドロになってもいい意味でみんな壊されて救われていくのが気持ちよかった
けど最大のテーマだった都希が姿を消した理由が結局独りよがりだったのがちょっと残念
仕方ないけどこういうの同性恋愛ものあるある 誰かに邪魔されたんじゃなくて自分で勝手に呪われてるだけなので 話し合え〜〜
なんだかんだ勝手に抱えた呪いにみんな気づかないふりをして成り立ってたのを小羽が変えたってことで……
サイドがくっつく過程はもっと見たかったな
同級生の子あそこまでやっておいて着地があっさりしているし別にそこまでして総カプになる必要はなかったかなと思う
あの世界で友達って主張することの危うさが違う世界って感じがして好き

漫画『DEEMO -Prelude-』1巻

買うか悩んでたんだけど、コミカライズの作画してる人が元々ファンでコラボ先の話も汲んでるってツイートを見たので買った
映画の前日譚とはいえ生きてた頃の話で今出てる映画の情報とかぶるところがないからこれで映画が面白いかどうかはかるのはかなり難しそう
ハンス視点の話なので本編との齟齬は起こりようがない
アリスはもちろん、学校の友達がちゃんと描写されると彼らも悲しんだだろうなって今から考えちゃっていくらでも泣ける
ハンスがひとりで抱え込んじゃう以外はいい人すぎてこれは本当にDEEMOの話なのか? と思うところはあるけど原作ではまったく触れられないところだからしょうがないって感じです
原作小ネタがふんだんにあるのが嬉しい 本を床に積むとか演奏する曲とか
これ読んだあとにDream聴くと曲中のざわめきがレストランで演奏しているみたいでいい感じに妄想が膨らむ
映画の公開時期からして2巻で終わりだと思うんだけど死ぬとこまでやって映画につなぐ感じだよね
映画面白いといいな

小説『ノーライフキング』

前に読んだ『想像ラジオ』がよかったので
1970年代のゲームをめぐる都市伝説の話 小学生が主人公
塾で北海道の子とやり取りするシーンで、限られた文字数と時間で噂を共有するところの緊張感と家に取材きてWEGの記者の人から文面送られてくるシーンが好き
死をやたら怖がったり逆に茶化してみたりするって世界が学校と習い事と家ぐらいしかないあのころしかない無鉄砲さだと思う どの時代でも
ああいう根拠のない恐怖とか荒唐無稽な替え歌ってどこから来るんだろう ひな祭りの替歌とかさ
ノーライフキングが何なのかははっきりしないところがまた誰も追いかけられない感じがしてよかった けどなんかしら分かると思って読んでたからここで終わりなの!? って思った

映画『劇場』

原作を読んだ(リンク)ので映画も見ました
小説より早回しだけど小説は乗るまで長かったからこのくらいがいい
永田のプライドの高さとサキの聖母感の生生しさが文字で見るよりエグかった
永田がヒモしてる自分を正当化する内面の描写はやっぱり小説に軍配が上がる 媒体の違い
小説だとピンときてなかったもらった原付で同じところをぐるぐる回るシーンが永田の迷いとリンクしてて好き
永田かまじクズでそれでも支えようとしてめちゃくちゃになってる沙希には本当にイライラするけどそれだけ二人のあいだの空気に感情移入して違和感なく見れちゃってる演技力すごいわ
最後の脚本読みながら気持ちを伝えるシーンが好きでこの規模の小ささが劇みたいだよな〜と思ったから、部屋の壁が倒れて劇場に変わって終幕、おじぎ、エンドロール、客が帰って沙希が一人客席に残る……の流れが最高でここだけで見てよかった〜!
にしても最後はっきりハッピーエンドになってたな
流れからしたら劇団おろかに小峰たちを招いてちゃんと成功してるってことでいいよね!?
ほんとうに何もならない話なのに最後だけは報われた気分になる 不思議な話

『ひと皿の小説案内 主人公たちが食べた50の食事』

海外文学の名作の食事描写を抜粋してその料理の写真と一緒に楽しむ写真集
お腹すいてくるだけじゃなくて背景の小道具で空気も合わせてて見るのが楽しかった
それ食事なのかみたいなのもあったけど作中で食べてるから でも色合いが汚くないのがすごい
まえがきのブラッドベリの引用と「食べることと本を読むことは同じ」が好き
ちゃんと読んだことあるのが「変身」くらいだったのでもっと名作読もうと思った 新しい本との出会いたい目的もあったので良かったわ
注釈で時代と食べ物の背景がわかりやすいのも楽しい 海外のだと事前知識ないと分かんないところ多いよね
お気に入りは「オン・ザ・ロード」のアップルパイ「秘密の花園」のじゃがいも、「重力の虹」のバナナ三昧
書きながらお腹空いてくる
「ロリータ」「青い眼がほしい」「アメリカン・サイコ」「ハートバーン」は読んでみたいな 「石蹴り遊び」も面白そうだけど絶版で手に入らないっぽいから借りてこられそうなら
日本文学のもちょっと見てみたいかも ジブリ飯とかあるから文学版もあるだろう

小説『大事なことほど小声でささやく』

筋骨隆々なバーやってるオカマのゴンママを中心にした連作?短編集
老若男女揃い踏みのジムの仲間たちを中心に周りの見方を少しずつ変えていく優しい話
今求めてるのは劇的なものじゃなくて悩みながらもちょっと明るくなって温かいいい話なのかもしれない 疲れてるねえ〜
シュンの話が好きです 素直になれなかったのがおじさんたちに背中押されて勝負にも買って告白するってなったのがかっこいいし紙飛行機で伝えるのも前からやってたってのが甘酸っぱい
回り回ってゴンママを励ました阿吽の話もよかった
常に今を大事に生きるのがむずかしいから長いこと仏教があって禅があるんだよね……
電子書籍で初めて読んでみたけどスキマ時間にさっと読めるのはとても良かった


2022年はもっとたくさん感想書けるといいな〜!