『Cloudpunk』(Switch)感想

サイバーパンクな都市・二ヴァリスで車を乗り回してひたすら配達するゲーム
借金を返すために田舎を追われ、半合法な雇われ配達屋・クラウドパンクとして働くことにしたラニアの仕事初日の話
配達してるのになぜか人を運ぶことになったりやくざに気に入られたりするはめになり、最終的に二ヴァリスの命運を勝手に握らされている
やることはひたすら配達
雇われなのでナビゲーターの指示に従って地図に示された場所まで車に乗って配達にいく
街のいろんなところに行くし、降りて歩けるし、たまに人も乗せることになるけど結局指示を待たないと目的地がないし、流れもやることもほぼ変わらないので長時間ずっとやれる感じではない
たまにどっちか選べって場面が何度かあって、それもどこに運ぶかで決まるとこは好き
でも出てくるキャラクターはほんとに好き
たとえば相棒として行動を共にするカミュは、元は犬としてプログラムされたオートマタだったけど、お金に困って犬の骨格を売ったからオートマタの部分だけ保存して当面のあいだ車にインストールしてアシスタントAIとして一緒にいることになった
あらためて説明すると何言ってんだ感がすごい
うろ覚えなんだけど犬のとき喋ってたのかな……作中では人間の言葉をめちゃくちゃ喋る
このカミュに終始すごく癒された
ルールに縛られないで自由なところがかわいい
音楽の話になったとき、楽器の音が恋しいねって話になってベートーベンの運命の一節を歌いだしたのが一番かわいかったな
しかも有名なとこじゃなくてその手前あたり歌うところが愛おしい
あと終盤に出てくる私立探偵のハクスリーがいい味出してたね
喋り方が小説の文章みたいなアンドロイド なんでラニアのこと知ってたんだろうなあ
あのまどろっこしい話し方がクセになったからもっと早く出てきてほしかった……
サブで好きなのはイヴリンとアンドロイドに飼われてる人間の話とアンダーソン
アンドロイドの人格や権利を問う話が好き
メインのストーリーを追いかけても懇切丁寧にこの世界のことを教えてくれるわけではなかったので、物語らしい話を期待してるとちょっと肩透かしかも
配達したり通行人に話しかけたり、拾ったアイテムを通じてサブをこなしながら断片的にこういうことかな? って想像する感じ
でも全体を通した大きな話の流れは最後までよく分からなかった
ラニアの仕事としての話は、ちょっと先の見えなさを残しながらも良い出会いだったってことで好きなんだ
カミュも犬に戻れたし
ただCORAの種のくだり要るのかなって思った
配達中に割り込んできて強引に夜を終わらせにきた感じがする
まさに機械仕掛けの神みたいな幕引きだった
CORAの上書きを選んだら先のことが分かる前にエンディングを迎えたから、オペレーターに口頭で事故がなくなったと言われても都市を救った実感がなくて、いまいち釈然としなかったのもある
他の都市に新しいCORAを送る選択をしていたらもうちょっと感じるものがあったのかな~
プレイ中にひとつきくらい時間を空けてしまったせいかもしれない
話やキャラクターが面白いだけに、エリア間のロードの長さとか、その直後だけ交通量が増えてラグがすごくて後続車にぶつけられちゃうとか、歩いてるときのマップが階層だらけでちょっとだるいあたりはだいぶ気になったな~
他機種だとロード気にならないとか光の感じがリッチって話も聞いたから処理能力が追い付いてないらしい
ボクセルってそんなに負荷がかかるものなのかな?
運転席視点のアップデートに期待したいけどいつになるやら
別の分岐はそれが来るまで保留って感じです
続きをいくらでも作れそうな終わり方だし、ラニアが借金返して故郷に帰るまでの話がもっと見たいな~